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書こうと思いました。
書けません。

まだえろ以前です…
とりあえず、長いので切ります。
続きます。

電車で周りを気にしながらぽちぽち打ってました。(死)
TOV用語の間違いとか、脳内で補完しといてください。

あ、レイ♀ユリです。
 

処女の美少女に“抱く”か“抱かない”かの二択を迫られた。

…ので、
“抱く”を選択した。

一時の気の迷いで貞操を失うのは、可哀相だとも思ったが、男は狼なのだ。
遠くない将来、高い授業料だった、と思う存分に後悔してもらおう。

…だなんて高をくくっていたが、後日、後悔したのは、俺様だったりする。

***


「じゃ、どっか宿行くか。」

そう言ったのは、「抱く」と答えてから、満面にとろけそうに甘い笑みを湛える美少女。

君、痴女なの…?

「…へ?でも、ユーリの部屋すぐじゃない。」

市民街から下町に続く、長い階段を指差す。
別に、宿代をケチるわけじゃないけれど、ユーリだって、事後を気にしなくていい方が楽なのではないだろうかと思う。

「ダメダメ。下に聞こえんだろ。下町の建物は頑丈じゃないからな。」
「ああー…」

どうやら痴女疑惑は、濡れ衣だったらしい。

ユーリの住む宿屋の1階は酒場になっていて、そこを切り盛りするのが、彼女の神、女将さんだ。
酒場には、見知った客も多いだろうし、悪い事をするわけではないが、起こるであろう物音やらが、気恥ずかしいのだろう。

可愛いじゃないの、なんて一瞬思ったが、これから男に身を委ねるというのに、階下の様子にまで気を配れるなんて、とても、繊細な神経の持ち主とは思えなかった。

見た目は可憐な美少女そのものなのに、そこらの男なんかよりも恐ろしく肝が座っているのが、ユーリ・ローウェルなのだ。

もしかしたら、結構厄介なコに捕まったのかもしれない。


暫く、市民街を歩くと、見えてきた手近な宿に、ユーリは勝手に入っていってしまった。

初めてなのだから、なるべく綺麗な場所で、と思っていたのに、当の本人はそんな感傷の欠片もないようだ。

あーもう、男らしいんだから!


「ってちょ…、ちょっと!」
「何?」

部屋に入るなり、平然と帯を弛めはじめるユーリ。

このコ、初めてとか嘘でしょ!

「何で入るなり、脱いでんの!」
「え…?だって脱がなきゃできないだろ?あ、おっさん脱がしたい?」

いいぜ、と誘うように妖艶な笑みを浮かべ、ギシリと軋む固そうなベッドに、その肢体を横たえる。

白いシーツに、ユーリの長く美しい黒髪が散らばる。
強いコントラストに、目が眩んだ。

「その前に、シャワーとかいいの…?」
「あぁ、浴びる?」
「いや…、ユーリがいいなら、いいけど…」

どうやら、彼女にはこういう場面でも、恥じらいや、淑やかさを期待すべきではないらしい。

抱くの、俺のはずなのに。
イニシアチブ、俺のはずなのに。

おっさん見縊るなよ!

ユーリが身を沈めるベッドに、膝をつき、彼女との距離を縮める。

「ユーリ…」

耳元で小さく名を呼ぶと、びくっと肩が震える。

ユーリの表情を伺えば、くすぐったかっただけなんだからな!、と言いたげな、大きな黒目がちの瞳に睨まれた。

ちくしょー、可愛い。

そっと、その細い身体を抱き寄せると、見た目以上に華奢な感触に驚いた。
いつも剣を、軽やかに使ってるとは思えないほど、細い。

しかし、確かに感じる自分とは違う、女性の柔らかさ。

「レイヴン…」

おずおずと背中にのばされる細い指。

肩口に感じる、ユーリの吐息が熱い。

「…ん、」

顔を上げさせ、熱い息を吐き出していた唇に口付ける。

柔らかい。

その感触が心地よくて、もっと奥を知りたくなるが、浅い口付けに止める。

だって、一度進んだら、もう戻れない気がしたから。

「…ユーリ、最終確認。」

顔を離すと、ユーリの震える瞼がゆるゆると開かれる。
そこから現れた黒の目には、いつもの凛とした強さはない。

か弱い、少女のそれだった。

「な、んの…」
「肩、震えてる。」

力を込めたら、簡単に折れてしまいそうな肩甲骨。
それを覆う薄い肉から、触れる自分の武骨な男の手に伝わる、小刻みな震動。

怖い、のだろう。

当たり前だ。
これから、男に少女を蹂躙され、女にされようとしているのだ。


「止めるなら、これ最後のチャンスよ。」
「やめない…」
「でも、」

小さな震えから、がくがくと確かに、大きくなっていく震え。
細い身体が、振動で壊れてしまいそうだ。

「言っとくけど、これ武者震いだから。」
「へ?」
「嬉しいんだよ。…やっと…、解放されるんだ…。」

ユーリの瞳がどこか、夢見るようにうっとりする。

「だから、早く…」
「ユーリ…。」

その目に宿る、強い意志に怖いのは自分の方だったのだ、と思い知らされる。

綺麗なものに触れる恐怖。
綺麗なものを汚す畏怖。
綺麗なものに触れた征服感。
綺麗なものを汚せる快感。

全部、怖くて、恐い。
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