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えのきのぶろぐ。
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…って知り合いに言われそうな気がします。
ユーリ女体化な気がしますが、
別に露骨な表現とかないので大丈夫だと思うんですけど…
一応苦手な方は念頭に置いていただけると助かります。
勢いで書いて推敲とかしてないんで色々おかしいかもです…
ごめんなさい。

えろくないけど、何もしてないけど、ピロートーク。

レイユリです。

「オレ、おっさんのコドモだったら欲しいかも」


ピロートークもなおざりに、情事の余韻を味わうことなく、いつものように早々に夢うつつにまどろみながら、ぽつりと呟く。

別に大した意味はない。
遠回しにプロポーズをしたわけでも、浮気の鎌かけでもない。
何となく…口をついていただけだ。

でも、目の前の意外に逞しい胸板の持ち主は喜ぶんじゃないかな、と思った。

だって、普段オレ、こんなこと言わない。
死んでも言わない。
いや、死んだら当たり前に何も言えないコトは知ってるけど。

だから、次に聞こえた言葉に、少し驚いた。

「俺様あんま欲しくない。」
「…へ?」

思わず、素っ頓狂な声が出た。
閉じかけていた意識が覚醒して、胸板に定まっていた視点をあげる。
てっきり、いつもの死人ぶりたがりのネガティブマゾヒストがでたのかと思いきや、かちあった瞳はそれとは少し、違っていた。

「そりゃ、ユーリの子ならユーリに似て、器量よしのかっわいーコだと思うよ?
髪とかさらさらのつやつやでさー、肌はつるつるで色も白くて、目だってくりっと大きいんだと思うよ?」
「……」

聞きたかったこととは違うことを、べらべらと並びたてられる。
殴ってやろうかと思ったが、だるいのでやめた。

「…で、何がいいたいんだ、あんた。」
「もー!『きゃっ!やだレイヴンたらぁ☆』とかないの!」
「至近距離で大声あげんな、耳に障る、うるさい。」
「ひどぉい」
「きもぉい」

一通り落ち込んだ素振りを見せてから、おっさんは横向きの身体をごろんと仰臥して、天井を見上げ言う。

「…まぁ、要するにユーリの遺伝子を汚したくないのよ。」
「はぁ?」
「綺麗を体現したみたいなユーリの子孫も、そうあるべきだと思うんだわ。
ずっとずっと…ずうぅぅ~っっと、さ。未来永劫保護しておくべき対象だと思うんだな、おっさんは。」
「……」

この世界を憂えるみたいな真剣なトーンで言うおっさんに、オレはちょっとヒいた。
未来永劫とか、愛が重すぎる。

「…よく解らないし、あんま理解したくないんだけどさ…、」
「わかってよ!ちょー重要なんだからさ、ここ!」
「おっさんのいうところの保護すべき遺伝子のオレだって、想像もできない昔っから、先祖たちが繰り返し色んな要素取り入れてできたわけだろ?子供なんてコピーじゃねんだから、まんまそっくりだったら逆にキモイだろ。」

おっさんを無視して浮かんだことを並べてみた。
何で、下らない思い付きの言葉で中年のおっさんと真剣に論議を交わしてるかと、我に返りかけた。
でも情事後の空間なんて、朝がくるまでの幻相みたいなものだ。
だったら大した痛手ではない。

「そっか…ユーリにも母親と父親がいたんだもんねぇ。」
「そうそう」

両親の顔なんて知らないけど、オレだってどこからともなく沸いたわけじゃない。
分裂とか、そんな微生物みたいな真似できない。
誰かと交わらなければ、生殖できないのだ、オレは。

「そっか…」
「そう。」
「じゃあ、やっぱりおっさんもユーリの子欲しい!」
「そ………、は?」

このまま、うとうと2人眠りに落ちるのだろうと思っていたらおっさんが何か言った。
言いやがった。
そんでもって顔を胸板に押しつけられた。
苦しい。

「あんた、自分のブサイクの遺伝子続かせたくないんだろ?」
「ちょ、誰がブサイクよ!こんなダンディー捕まえといて!」
「捕まえてない。むしろ追われたの、オレ。」
「でも逃げないってことは捕まえたも同義なんですぅ~」
「あ、そ」

違うと思う。
面倒なので反論はしない。
あと、ダンディーを否定してないのは秘密だ。

「よし、ユーリ明日から張り切っちゃうからね!」

ふっふっふ、覚悟しなさい、とかふざけた口調が頭の上から降ってくる。

あぁ、うざい。
適当なことは言うもんじゃない。

ウザイおっさんの腕の中、明日を慮りながら未だに降る声に、空寝を決め込んだ。
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